2017年11月定例県議会報告


11月定例県議会は11月24日召集され、12月14日までの21日間開かれました。今議会には323億8千万円の補正予算、来年4月からスタートする国民健康保険の県一元化に係る市町村から県への納付金と県から市町村への交付金に係る条例制定等の条例議案、大震災関連の復旧工事等の工事請負契約議案等が提案されました。
 補正予算のうち約260億円は各種基金への積み立てで、実際の事業費に充てられるのは約60億円です。訪日外国人の拡大に向けて仙台空港から観光地に向けた直行バス等の利用促進費、仙南で大河原商業高や柴田農林高を再編して職業教育拠点校整備するための設計費などが計上されました。
 国民健康保険の県一元化は来年4月からスタートしますが、11月に県が試算した結果では29%保険料が上がる町がある一方、24%下がるところも出ました。急激な負担増とならないような県の取り組みが求められます。今議会で制定された条例は財政が県で一本化されることから市町村で徴収された保険料を県に納付するためのものと医療機関へ診療報酬を支払いために県から市町村へ費用を交付するためのものです。
 今回の県議会は10月の知事選挙後はじめて開かれることから、本会議での一般質問で知事の公約や政治姿勢に関する質問がありました。今議会冒頭での知事による議案説明の中で福島第一原発事故に係る県内の放射能汚染廃棄物の処理についてまったく触れられませんでした。その一方で加美町で行われた知事選告示第一声では8千ベクレル超の指定廃棄物について「焼却ではなく安全に保管へ」とこれまでの焼却方針を大転換させました。県庁内、県議会、県内首長のどこにも説明が無いままの突然の方針転換であり、県議会冒頭の知事説明でなんら触れられなかったことに疑問や批判が出されました。知事は答弁で「8千ベクレル以下の焼却処理が進むという前提であり、まずはそれを進めることに集中したい」と述べました。
 社民党県議団は予算特別委員会総括質疑に熊谷義彦県議が立ち、定例県議会に先立つ来年度予算調製方針質疑に岸田清実県議が立ちました。
 今議会で委員会の所属替えがあり、岸田県議は総務企画常任委員会と障がい者福祉調査特別委員会、熊谷県議は環境生活農林水産常任委員会と大震災復興調査特別委員会となり熊谷県議は同特別委員会の副委員長になりました。
 意見書では他の2会派とともに「介護福祉施策の充実を求める意見書案」を会派間協議に提案し、一部修正を経て合意しました。







予算特別委員会熊谷義彦県議(12/8)


復興ほ場整備と観光政策について、予算特別委員会総括質疑において以下の点を質問しました。

〈津波被害農地整備事業〉

(1)ほ場整備予定地は、復興計画期間内に全て完了するのか
(2)事業地内での不在地主、未登記物件の処理をどのようにしてきたのか
(3)不具合時の補完工事は復興財源か県単事業なのか
(4)換地をする時に、不在地主、未登記物件の処理に困難を伴うが対応策はどうか(5)事業終了後、不耕作地になっている所、収穫が元に戻らない所への対応はどうか

〈観光政策について〉

(1)県PR動画は前よりはいいが、特定の首長を出演させた意図は何か
(2)県道及び標識改善、トイレの改修、Wi-Fiの充実を計るべきだ
(3)観光と食は表裏関係で有り、県産食材使用の具体策はどうか
(4)全共でも全国共励会でも仙台牛は日本一になっている。より積極的にPRを展開すべきである。

 答弁では「復興期間の32年度内に補完工事も含めて終了したい。相続者の状況にもよるが未登記物件は難しいので区域から除外している。所有権不明の土地等の問題もあり、国と協議し法改正を求めていきたい。」「観光PR動画から仙台市長を意図的に外してはいない。Wi-Fi・標識については対応を急ぎたい。道路改良は計画的に進めていきたい。仙台牛が日本一だとのPRをより強く進めていく」との答弁がありました。



 

環境生活農林水産委員会熊谷義彦県議


水銀含有物の分別収集問題、伊豆沼問題、放射能問題等で質疑をしました。



 

予算特別委員会岸田清実県議(11/16)


11月定例県議会に先立つ11月16日に来年度予算調製方針に関する予算特別委員会が開催され、私が社民党県議団を代表して総括質疑を行いました。

1.高校教育について

新しい高校入試制度について伺う

(1) 大きな制度改正となるがそのポイントは何か
(2) 中学校側、高校側の作業量、負担は現在と比較してどうなると考えるか
(3) 新しい入試制度に関する学校、生徒、家庭に対する周知期間が短い。制度の理解を深めていくための方策をどのように考えているか。
(4) 制度の切り替えに伴い、参考とすべき前例がない中で中学校では進路指導をしなければならない。学校よりも塾が主導することにもなりかねないがどう考えるか。

2.原子力災害に係る広域避難計画について

(1) 退域検査ポイント設定のめどはいつになるのか、個所数の見通しはどうか
(2) 退域検査ポイントの個所数に見合う資器材の整備計画はどのようになるか。


 

総務企画委員会岸田清実県議(12/12)


11月県議会から常任委員会が総務企画委員会に替わり、はじめての委員会が12月12日にありました。
今回の委員会には停止中の女川原発から核燃料税を徴収するため出力割という税目を新設する条例案が提出されました。これまでの価額割は発電しないと核燃料税が徴収できませんでしたが、それに出力割を加えるものです。停止中の原発でも周辺の安全対策は進める必要があり、その費用に充てることになります。
総務企画委員会で私は今回の条例化が再稼動の前提となるのかと質問し、佐野総務部長から「再稼動を前提とするものではない」との答弁がありました。

 

介護福祉施策の充実を求める意見書


社会保障制度改革では、高齢化の進展による社会保障費の増大から、公的給付の抑制と国民の負担増を求める状況となっている。
 平成二十七年度の介護保険制度改正においては、介護保険料が上がり、一部の利用者は介護サービス利用時の自己負担額が増加した。利用者は、今まで利用していたサービスの利用を制限せざるを得なくなり、要介護者とその家族から将来への不安の声が出ているのが現状である。また、平成二十七年の介護報酬改定では、サービスの単価において、最大四・四八%もの引き下げが行われたことにより、介護事業者は厳しい経営環境に置かれており、介護現場では、介護人材の不足や厳しい事業運営を抱えながら、利用者の介護を支えている。
 老いや、それに伴う病気や障害があったとしても人間らしい生活が維持できるようにすることは社会全体の役割である。
よって、国においては、要介護者が安心して生活を送ることができる介護福祉施策の充実のため、次の事項について強く要望する。

一 介護従事者の処遇及び労働環境の改善を進め、将来の展望を持って業務に従事できるよう、さらなる賃金の底上げを図ること。
二 介護サービスを必要とする方が、安心してサービスを受けることができる制度改正を行うこと。 三 社会保障充実のため、安定的な財源を確保すること。
右、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。