2017年6月定例県議会報告


6月定例県議会は6月16日召集され、7月6日までの21日間開かれました。今回の県議会には26億円余の補正予算、過疎地域における県税の課税免除に関する条例の一部を改正する条例(期間の延長)等条例議案13件、災害復旧工事請負工事契約等条例外議案20件などが提案されました。
 本会議での一般質問は26日から4日間行われ16人が登壇しました。秋の知事選挙を控え、一般質問のはじめで知事の初心を問う質問が出され、それに答える形で村井知事が四選出馬を明言しました。一方で多選の弊害についての指摘や仙台市長選挙の予定候補をめぐって知事がいち早く支援表明したことへの批判が自民党県議からだされました。また仙台市で3人の中学生がいじめを原因として自殺したことから質問者のうち6人がいじめや自死問題を取り上げ、県教育委員会の体制と取り組みの強化を求める発言が相次ぎました。この他に仙台港での石炭火力発電所稼動問題、慶長使節船復元船サン・ファン号の存続問題、福祉施策の充実などが取り上げられました。
 提案された議案は予算特別委員会、常任委員会の審議を経て全議案が本会議で可決されました。
 意見書では社民党県議団から「B型・C型肝炎ウィルスによる肝硬変・肝がん患者の医療費の負担軽減を求める意見書」案を会派間協議に提案し、最終日の本会議で採択されました。







予算総括質疑熊谷義彦(6/30)


オリンピック・サッカー競技場の準備について

六月県議会では一般質問の機会が無く、予算特別委員会での質疑になりました。今議会では総合運動公園整備事業に約二億円が計上されました。これは東京オリンピック・サッカー競技で使用予定の利府町・宮城スタジアムの芝生を全面的に貼り替えするものです。現時点でオリンピックの経費について組織委員会と宮城県との間で負担割合が決定していませんが、今進めざるを得ない事業でもあります。過日、現地を視察調査し、今後の課題を含めて多くの問題のあることが判明しました。基本的に「おもてなし」は心だけではなしに行政の条件整備を含める物と考えます。
以下質問の要点を記します。

(1)予算、行程表を見ると、今回契約した企業が芝育成、芝の貼り替え、芝の養生まで全て行うことになり、この事はオリンピックのサッカー競技終了までの管理経費を含めての発注と考えていいのか

(2)貼り替える芝は現在宮城スタジアムにあるものと同品種のケンタッキーブルーグラスとしている。これは現品種と特定することによって入札の競争性を阻害することになる。ブルーグラスの品種によって業者は特定されるのではないか。

(3)県内の企業がこの事業へ参加できる仕様書の内容とするとともに、下請け企業の全行程管理をすべきと思われる。また、低湿な気候に強い寒冷地型栽培とは県内養生できないとの意味か。

(4)行程表によれば2019年4月以降、スタジアムはおりんぴっく・サッカー協議終了まで約1年間以上にわたって使用出来なくなるが、使用料収入減については組織委員会負担となるのか。

(5)本番直前に予定されているサブグランド(宮城県サッカー場)は改修が必要ではないか。余りにもひどいトイレの問題、シャワー室の改修、秘密練習への対応等の課題があるのではないか。

(6)現状のグランディ21を見ると道路の右折レーンの確保、車の出入り口の増設、駐車場の増設、スタジアムトイレの改修、大型ビジョンの新設、増設等に多くの課題がある。

(7)公園内のAEDの増設、ドクターヘリ用ヘリポートの確保も重要です。休憩用のベンチがないがこれも問題です。

(8)今回の入札は建設企業なのか屋外体育施設協会会員企業なのか。あるいはそのどちらもなのか。

(9)宮城県内自治体でオリンピックキャンプ、プレ大会開催が予定されているが、市町村への支援、補助を検討すべき。

 答弁では「期限が限定される中でオリンピック競技場として様々な課題を解決して宮城は良かったと思われる条件整備をしていきたい。オリンピック組織委員会との詳細な協議をしてつめていかなければならないが、できるところからやっていきたい」と述べていましたが、芝生貼り替えに伴う競争性確保に関しては不明なままでした。



 

建設企業委員会岸田清実(7/4)


昨年の台風による石巻港の離岸提被害の災害復旧工事に係る契約案件など5議案が提案され、審議の後全会一致で可決されました。
 議案審査後、土木部長、公営企業管理者から計9件の報告があり質疑を行いました。その中には地元紙で報道された県北部土木事務所発注案件の談合疑惑に関するものがありました。これは昨年12月に実施された測量業務の指名競争入札に係るもので、入札後に参加業者から実名入りで談合情報が寄せられていました。県は入札4件を対象に今年1月に調査委員会を立ち上げて入札参加業者全員から聞き取り調査を行い、談合の事実を確認できなかったことから誓約書を取って4件とも有効としました。この問題が地元紙で6月29日「談合疑いの入札結果非公表」、30日「宮城県談合情報放置か」、7月4日「談合申告業者に翻意要請?」と連続して報道されました。調査対象4件のうちの2件が指摘を受けるまで公表されておらず県は「担当職員の失念」と説明しています。私はこの問題についてまず「報道では県や大崎市から業者への価格漏洩の方法も書かれていたとあるが事実か」と発言し土木部長は「書かれていたのは事実だが、聞き取り調査を行った結果そのような経過を確認できなかった」と答えました。さらに談合情報マニュアルを取り上げ「より厳しく対応すべきだったのではないか」と質問したのに対しては「マニュアルの運用について再検討したい」と答えました。さらに「失念での非公表、談合申告業者へも『談合は無かった』との誓約書を持参した配慮不足がそれぞれ事実という前提に立っても、いくつもの事実が連続すれば『裏に何かあるのでは』という疑念が生まれる」と指摘しました。



 

B型・C型肝炎ウイルスによる肝硬変・肝がん患者の医療費の負担軽減を求める意見書


我が国においては、ウイルス性肝炎が蔓延しており、特にB型・C型肝炎のキャリアを含む患者数は三百五十万人以上とされている。
B型・C型肝炎ウイルスによる慢性肝疾患の患者に対する医療費助成は、現在、肝炎治療特別促進事業として、B型・C型肝炎のインターフェロン治療及びC型肝炎のインターフェロンフリー治療並びにB型肝炎の核酸アナログ製剤治療を対象として実施されているが、当該医療費助成の対象から外れている慢性肝疾患の患者は相当数に上っており、特に、肝硬変・肝がん患者は高額の医療費を負担せざるを得ないだけでなく、就労不能の方も多く、生活に困難を来している。
厚生労働省によると、肝硬変・肝がん患者は、年間で約四万三千人の方が亡くなっており、そのうち大半を占めると推定されるB型・C型肝炎ウイルスによる肝炎患者の医療費の負担軽減を含む生活支援の実現は、一刻の猶予もない課題である。
よって、国においては、B型・C型肝炎ウイルスによる肝硬変・肝がん患者の医療費の負担を軽減するため、関係制度の見直しを進めるよう強く要望する。