2016年9月定例県議会報告


9月定例県議会は9月14日から10月14日までの31日間開かれました。今議会には震災対応分約110億円をはじめとする総額約186億円の補正予算、2015年度決算、広域防災拠点整備にかかわるJR貨物仙台貨物ターミナル駅用地取得議案などが提案されました。

 補正予算では、人気を呼んでいるインターネットネットゲームのポケモンGOを活用して被災地へ観光客を呼び込もうという事業に3千万円、豪雨による河川氾濫対策のための河川監視カメラ整備に6千6百万円、洋上風力発電などの導入に向けた調査等に1千八百万円などが計上されました。ポケモンGO活用については「慰霊の場にレアキャラ(珍しいキャラクター)が出現してそれを目当てに人が集まることはふさわしくない」「居住制限区域で人も街灯もないようなところへ夜に人が集まることは危険ではないか」等の指摘が本会議でも委員会審議でも相次ぎました。県は「不適切な場に出現しないよう協議」「安全確保を第一とする」と答えました。

 広域防災拠点にかかわる仙台貨物ターミナル駅用地の取得議案については前議会に続いて多くの指摘が出されました。長町・利府線断層帯がすぐ近くを通っていること、断層が原因の地震では液状化の危険があること、比較された三本木県有地との評価の差は1点であり財政逼迫という中で県費約140億円を投入する妥当性に対する疑問等々。知事は「広域防災拠点として最適地」と繰り返し、液状化など指摘された点については対応可能としました。社民党県議団は疑問が解決されていないとして取得議案に反対しました。
 本会議での一般質問は4日間行い、岸田清実県議が3日目に登壇して質問しました。

 補正予算に関する予算特別委員会は2日間行われ、全議員参加の総括質疑では熊谷義彦県議が質疑に立ちました。

 2015年度決算議案については会期中4日間の日程で審査しました。そのうち1日は全議員参加の決算総括質疑を行い、社民党県議団からは岸田清実県議が質疑を行いました。

 決議・意見書は会派間協議で6本が合意され、社民党県議団が提案した「地方財政の充実・強化を求める意見書案」を含めて本会議で採択されました。社民党県議団が会派間協議に提案した「慎重な憲法論議を求める意見書案」「子どもの貧困対策の推進と強化を求める意見書案」は合意に至らず不調となりました。





本会議一般質問  岸田 清実 (9/29)


1.医療政策について

(1)国民健康保険(国保)の県一元化について
 2018年度から国保の運営が財政については県単位になることから市町村ごとに異なる保険税額が統一されることになるが、急激な負担増が起こることの無いようにすべきこと、医療サービス提供体制に格差がある中で無理な統一は混乱につながることなどの課題を指摘し答弁を求めました。

(2)地域医療構想について
 今年度策定中の地域医療構想では療養病床のうち軽度の患者分のベッド数を削減することにしているが、介護施設など受け入れ態勢が整備されなけば医療難民、介護難民の発生につながること、構想は病院での受信データをもとに策定されているが医療サービス提供体制の格差や経済的理由による受診回避などを考慮に入れていないこと、震災の影響による人口減を反映していないことなどを指摘しました。

(3)循環器・呼吸器病センターについて
 栗原市にある循環器・呼吸器病センターについて県は栗原中央病院(栗原市立)へ機能を移管する計画です。それに関連して県内唯一の結核病棟の扱い、職員の処遇、所在地ある瀬峰地区への対応などについて知事の見解を求めました。住民説明会などが行われている一方で職員には詳しい説明がなく、職場では不安が広がっていることを指摘しました。

2.広域防災拠点について
 日ごろ財政の逼迫を理由に子どもの医療費助成対象拡大などを拒否してきたにもかかわらず、比較対象の三本木県有地との評価の差が1点であった仙台貨物ターミナル駅に140億円もの県費を投入するというのは妥当性を欠くと指摘しました。また山形県では活断層に接する県有施設を建て替え時に移転する計画であることも指摘しました。

3.アレルギー問題について
 7月に県内の私立幼稚園でお泊り会の二日目の朝食で小麦アレルギーの園児に小麦粉のパンを与えてアナフィラキシーショックを発症させてしまいました。県の私立幼稚園への指導のあり方や県庁内部のアレルギーを所管する複数の部署間の連携のあり方を問う質問をしました。
4.野生鳥獣対策について
 7月に太白区根岸町で熊の被害が発生したことを受けて、都市部における熊対策のあり方や最も被害が発生しているイノシシ対策について他県の対応も引きながら県の対策を質しました。



 

決算総括質疑 岸田 清実(10/6)


 広域水道・工業用水道を取り上げました。仙台圏工業用水道は震災以来5年間赤字が続き、累積剰余が半減していることからその対応を問いました。また仙南・仙塩広域水道は実際の需要に対して過大な供給施設を抱えており、今後の人口減少社会に対応することが求められていることを指摘しました。あわせて水道事業の公的経営の継続を求めました。

 

予算特別委員会総括質疑  熊谷義彦 (10/3)


ポケモンGO・外国人労働者の労働環境で質疑

1.沿岸部観光誘客促進費(ポケモンGO予算)

(1)被災四県(宮城・福島・岩手・熊本)で取り組むが現状報告・他県とのちがいは何か
(2)ナイアンテックとの契約状況・開始時期・課題・問題点は何か
(3)現在の県観光客誘客事業として行っている県プロモーションビデオは地域的偏在・更新されていない。やるべきことをやっていないのではないか
(4)県内市町村でも、独自のPRビデオを作成すべく助言すべきではないか
(5)視聴率の高いテレビの活用が有効ではないか。例えば「サザエさん」等は他県でも積極的に取り組んでいる
(6)ポケモン活用は内陸部への活用は考えていないのか

2.水産加工業人材確保支援費(外国からの技能実習生への住居確保に補助金)

(1)補助受企業が不法行為を犯した場合の罰則が不明であること
(2)水産業の場合の平均賃金・労働条件・生活環境は現状どのようになっているのか
(3)現状、国内での技能実習生の問題についてどのように把握しているのか
(4)県補助金を支出する以上、生活環境・労働環境を検査すべきである。

以上を質問しましたが、ポケモンGOの課題は、本会議で夜間補導が149名になっていることもあり、問題の共有はできたと思われます。県PRビデオについては、更新することを答弁されました。
他の県PRの事業についても積極的に提言していきます。
 外国人技能実習生の問題については、今後増加することも含めて、全国的に大きな課題があり、法律の改正を含めて取り組んでいく必要があります。外国からこられた方々が「日本はイヤな国だ」と思われないような施策が求められています。