宮城県議会2014年2月定例会の概要



 2月定例県議会は2月18日開会し、3月20日までの29日間開かれました。今議会には平成25年度補正予算、2014年度当初予算をはじめ復旧復興関係の工事契約など155議案が提案されました。2014年度当初予算は一般会計1兆4,580億円(うち震災関連6,469億円)で前年度に比べ震災廃棄物の処理が一段落したことから633億円減少しました。4月から消費税が増税されることから、そのための各種手数料改定などの条例が提案されるとともに、予算はその分の増収を計上したものになりました。社民党県議団は自治体には消費税の納税義務はなく値上げされた分の中に「益税(納税せず手元に残る分)」が発生することを指摘し、消費税増税に反対する立場から関係条例に反対しました。一方、予算については多額の復旧・復興関係予算が含まれていることから賛成しました。

 今議会では県の復興政策をめぐり、三陸沿岸の巨大防潮堤の見直しや災害公営住宅の建設の遅れ、医療費免除の再開、医学部の新設問題などで活発な議論が交わされました。また、福島第一原発事故由来の放射能による県内の指定廃棄物(8000ベクレル超)の最終処分場の詳細調査候補地が3箇所上げられたことについても議論が行われました。社民党県議団は地元合意がないままの調査は行わないよう強く求めました。

 復旧・復興工事では人手や資材不足から入札不調が相次ぎ、国の集中復興期間である27年度までに事業が終わらないことから、国の財政支援の延長について県をあげて国に求めることになりました。

 意見書は「国益に反する場合、TPP交渉からの離脱を求める意見書」をはじめ9本を採択しました。社民党県議団は「地方自治体の臨時・非常勤職員の待遇改善及び雇用の安定を図る保護制度整備に関する意見書案」「経済・社会の持続的な成長のための労働者保護ルール改善を求める意見書案」を会派間協議に付しましたが合意に至りませんでした。

 今議会では本会議での一般質問に佐藤詔雄県議、岩渕義教県議、予算総括質疑に本多祐一朗県議、岸田清実県議が立ちました。




本会議一般質問  佐 藤 詔 雄 議員 (3/5)  


1,公共交通の活性化及び再生について

 平成19年に作成された地域公共交通の活性化に関する法律の趣旨を踏まえて、これまで市町村や交通事業者をどう指導してきたのか。また市町村任せにせず役割分担すべきとただしたのに対し、これまで、この法律に基づき、県内5市町において、法定協議会が設置され、県もこの協議会に委員として参画し、地域が抱える課題に対して広域的な視点から指導・助言を行い、地域公共交通総合連携計画を策定し、仙台市を中心に気仙沼・名取市では仙台空港のアクセス鉄道の通勤通学における利用促進、栗原市では住民バス路線再編、東松島市ではデマンドタクシーの実証運行をする等、補助事業の目的は達成しているが、現在も各市町村で単独事業として継続されている。また、この法律以外の県の取り組みとして、道路運送法に基づく各市町村の地域公共交通会議に委員として参画し、住民バスの取り巻く課題について指導・助言行い、住民バスの運行経費を県単独事業で補助している。国と協調して補助を行っております。

 県では、これらの取組を通じて、地域的・広域的な見地から地域公共交通の維持・確保に努めていくと答えた。


2,大雪による災害対策について

 先月、本県は2週連続の記録的な大雪に見舞われ、農業や漁業で被害が相次いだ。被災した生産農家や漁業者から早期再建に向けた支援策を求める声が出ているが、対応についての所見を伺いたい。

 県はこのたびの被害に伴う共済制度の活用について、加入者に対し速やかに共済金が支払われるよう、被災直後から関係団体との調整を行っていること、国は、「農林漁業セーフティネット資金」等について、貸付当初5年間を無利子にして、損壊したパイプハウス、養殖施設等の撤去・再建に必要な資金や運転資金の調達を円滑にする金融支援策を講じているほか、農産物の生産再開に必要な経費について支援する「被災農業者向け経営体育性支援事業」の補助率を、10分の3から2分の1に引き上げるなどの支援策を公表したことなどが説明された。

 県としては、支援策の詳細について情報収集に努めるとともに、被災された方々が、これらの支援策を最大限活用いただけるよう、市町や関係団体と連携して周知するとしたほか、被災農家に対する農作物の技術指導や家畜の飼養管理・衛星指導などを行いながら、一日も早い生産再開を支援していくと答えた。





本会議一般質問  岩 渕 義 教 議員 (3/6)



 一般質問で、岩渕 義教議員が放射性物質汚染廃棄物問題や原発再稼働問題を取り上げ村井知事ら県執行部にただした。

 事故由来放射性物質への対応と処理、8000ベクレルを超える放射性廃棄物(指定廃棄物)の最終処分場建設と保管・構造などについて、政府・宮城県が明らかにしなければならないこととして@長期間にわたって安全性の安定性が確保されること。A自治体の意向・権限が保障されることB最終処分場としての最終期間科学的に明示することC風評被害に対する十分な損害賠償制度の確立。D候補地選考までのすべての情報開示E8000ベクレル以下の大量の農林業系副産物処理についても指定廃棄物として国の責任で管理・処理をすること、が必要であることを訴え、市町村会議での「首長合意・住民同意」に基づく放射能汚染を生活環境から一日も早く隔離することを求めた。さらに、放射性廃棄物の最終処分場建設で「地元同意の最低条件は何か。不同意の場合の対応は」と質問。

 村井知事は「最低処分場の候補地選定は国が進めており、今後の進め方も国が最終的に判断するもの。県は丁寧に地元理解を得るよう、最大努力するよう求めていく」と答弁。

 また、指定廃棄物の発生見込み量について、「指定廃棄物として対処が不要になるのはいつか」と尋ねた。

 本木環境生活部長は「国は8.700トンと想定し、内訳は農林業系副産物の焼く却灰5.300トン、浄水発生土1.100トン、その他は2.300トン」と説明し、「対処が不要になる時期は、現時点で国から示されていない。処分時の濃度によって、長期の管理が必要になる可能性はある」と答えた。

 また、女川原発再稼働問題では「県民の安全、安心を確保するため反対すべき」と迫ったのに対し、村井知事は「国が新規制基準に基づく安全性の確認結果や地元理解を十分配慮し、総合的に判断されるべきもの」と答えた。





予算特別委員会総括質疑  本 多 祐一朗 議員 (3/7)   



 3月7日の予算特別委員会の総括質疑で、私はまず復旧・復興関係の予算について質問しました。この中で「国の集中復興期間(平成23〜27年度)中の復興予算枠は25兆円だが、すでに国の26年度当初予算までに23兆円に達し残りの余裕はない。復興事業は遅れ、事業のピークはこれからであり、国の復興予算枠の拡大と集中復興期間の延長、特別な財政支援措置の継続を国に強く求めるべきだ。」「復興予算が各省庁により被災地と関係のない場所で使われている。流用された予算は少なくとも2、5兆円。実態を調査し被災地の復興財源に戻すべきだ」とただしました。

 村井知事は「流用は極めて重大。復興財源が不足する実態を想定し、国に財源確保を働きかける。国の特別な財源支援措置の延長も求めていきたい」と答えました。

 また仮設住宅での暮らしが長期化し被災者の健康悪化が心配されます。昨年6月、県議会で医療費負担の免除再開を求める仮設住宅自治会からの請願を全会一致で採択。その後、県、県議会、被災市町で国に働きかけてきましたが、国は昨年12月市町村国保に追加財政支援を決めました。これを受け市町村では免除対象者を大規模半壊以上で住民税非課税世帯に絞った上で再開に向け動き出しました。

 一方、後期高齢者医療制度には国からの追加支援がないため、私は「免除再開に必要なのは約3億円。後期高齢者医療制度もスムーズに免除が再開できるよう県は市町村に対し援助すべきだ」とただしました。県は「後期高齢者医療制度は現在黒字運営。免除再開後の財政状況を見て支援を検討したい」と述べました。

 また災害公営住宅への引っ越しについて、私は「県がプレハブ仮設の入居者が退出する際、希望者に対しエアコンやガスレンジ、照明器具、ストーブ等の無償譲渡を検討しているが、仙台市をはじめ4月から災害公営住宅への引っ越しが本格化する。その前に、結論を出すべきだ」と迫りました。岡部保健福祉部長は「細部のつめを急ぎ、3月中に無償譲渡の方向で結論を出したい」と答えました。





予算特別委員会総括質疑 岸 田 清 実 議員 (2/19)



 2月19日、県議会議員全員で構成される予算特別委員会の総括質疑に立ち、2013年度補正予算の質疑を行いました。

 はじめに障害福祉施設整備支援費に含まれる共生型福祉施設整備費について質問しました。同施設は障害福祉、高齢者福祉、児童福祉の垣根を越えて運営を目指すもので、厚生労働省6課長通知で食堂など一部施設の一体利用が可能とされています。しかし、実際にはその考え方が十分反映されていないケースもあることから県の対応改善を求めました。

 二つ目に地域少子化対策強化交付金事業費を取り上げました。2月に成立した国の補正予算に含まれるもので、若者への結婚から子育てまで「切れ目のない」支援を行うとするものです。県と市町村事業をあわせて7200万円の予算で事業が行われる予定ですが、2月に成立してから4月からの新年度で実施というあわただしい日程となっており、短時間の中での十分な対応を求めました。


環境生活農林水産委員会・予算分科会



 3月10日から14日にかけて予算特別委員会環境生活農林水産分科会が開かれ、2013年度補正予算案と2014年度予算案の審議を行いました。補正予算の審議で私は放射線量が福島県と同程度の丸森町筆甫地区や白石市越河が県境で区切られ、福島県内に比べて除染・健康管理などの対策に格差があることを指摘しました。部長からは「国に要望し、見直しの動きにつながっている」と答弁がありました。

 予算外議案については委員会で審査を行いました。委員会には東北電力が女川原発2号機の安全性審査を原子力規制委員会に申請していることに関連して「『原子力発電所の安全性に関する検討委員会』の設置を求める陳情書」が提出されており、私は県として独自の検討委員会設置を求めました。