宮城県議会2011年11月定例会の概要


 県議会議員選挙後、当選した4人で社民党県議団の会派届を行い、会長に本多祐一朗県議、幹事長に佐藤詔雄県議、政調会長に岩渕義教県議を確認しました。

 選挙後最初の議会となる11月県議会は11月28日から12月21日までの24日間開かれました。今議会は、東日本大震災の本格復旧予算である国の第三次補正予算を受けて行われ、一般会計で4730億円の巨額な補正予算が提案されました。この他に条例議案19件、条例外議案39件があわせて提案されました。

 大震災からの復旧復興は前進しつつあるとはいえ、尚多くの課題に直面していることが県議会の議論の中から浮き彫りになりました。被災地のがれき処理、汚染稲わらの保管、住まいの再建、中小企業の再建と雇用、仮設住宅での住環境など枚挙にいとまがありません。社民党県議団は本多会長が本会議一般質問でこれらの問題を取り上げ、知事に対処を求めました(別掲)。予算特別委員会では岸田県議が社民党県議団を代表して総括質疑を行いました。

 県議会から国への意見書では、社民党県議団はTPP参加協議に反対する意見書等に賛成し、大規模自然災害時に超法規的な非常事態宣言を求める意見書等に反対しました。



本会議一般質問  本 多 祐一朗 議員 (12/7)


 改選後、初の県議会本会議で大震災からの復旧・復興対策について、本多県議はおもに以下の点を質しました。

1, 被災者救援活動について

 仮設住宅の寒さ対策や暖房器具の支給(民間借り上げアパート等含む)の迅速化、風呂場の温度設定器具の改善等を求めるとともに、仙台市に開設した「みやぎ心のケアセンター」の充実を求めました。また、民間賃貸住宅の仮設住宅についてプレハブ仮設にならって2年間の期限を延長するよう求めました。

2, 住宅の再建支援策について

   以下の通り県の独自支援策を求めました。
 
 (1) 防災集団移転促進事業

 国の3次補正で制度改善がなされたが、住宅の再建費用は個人負担が重く、厳しいことから、被災した土地の買い上げについて被災前価格に近づくよう県や市町の復興基金を活用し買い取り価格の上乗せを求めました。

 (2) 集団移転の対象から外れた地域について

 流失・全壊家屋の住宅再建に国の補助制度が無いため、集団移転に準じた借入資金への利子補給や再建支援金等の上乗せを求めました。また改修すれば住める家でも1階にある台所、風呂、トイレ等水回り設備が使えなくなっているため、水回り設備の再建費用への補助を求めました。また、集団移転対象外の地域でも約3割の住民が移転を希望していることから、集団移転に準じた利子補給などの制度創設を求めました。

 県は、独自支援策として住宅の二重ローン対策として、既往債務の5年間の利子相当額(上限50万円)を創設するとしましたが、10年間に拡大するよう求めました。

3, この他、災害公営復興住宅の建設、海岸・河川堤防の嵩上げ、避難道路や高台の確保、中小企業の復興(グループ補助金増額等)・二重ローン対策、安定した雇用の創出、農業の復旧・復興対策、TPP問題、原発事故に伴う放射能汚染対策等を取り上げました。



予算特別委員会総括質疑  岸 田 清 実 議員 (12/16)  


 全議員で構成する予算特別委員会の総括質疑で岸田県議は社民党県議団を代表して大綱2点について総括質疑を行いました。

1. 放射能対策について

 丸森町耕野、筆甫の2地区で0歳から小学校6年生までの子どもを対象について行われた健康調査について、@なぜこの2地区になったのか、A他の高線量地区に拡大すべきと、具体的なデータをもとに質しました。県は「積算線量をもとに判断した」と答えましたが、2地区以外は白石市役所前などそもそも線量の低い地点であり、各自治体の測定によって明らかになっている高線量地区を比較するものとはなっていないことを指摘し、反論しました。

2. 仮設住宅の環境改善

 (1)情報提供について

 現在行われている寒さ対策工事について十分居住者に周知されておらず、後で不備が指摘される状況の改善を求めました。

 (2)防災について

 消防庁から消防水利など防火体制の整備の通知が出されており、取り組みの現状について質問しました。

 (3)風呂の温度調節リモコンについて

 2か所に付けられる仕様になっているにもかかわらず1か所しか設置されていない状況の改善を求めました。


環境生活農林水産委員会  岩 渕 義 教 議員

 岩渕県議が所属する環境生活農林水産委員会並びに予算分科会が以下の内容で行われました。

(1) 原発事故による放射能問題に総合的に対処するため原発事故対策「みやぎ県民会議」が12月20日に発足し、きめ細かな対応を進めていくこととしました。

(2) 汚染された稲ワラ問題について岩渕議員は「先日、栗駒地区を調査し、17マイクロシーベルトを指し示した。一時保管場所の確定は来春の農作業と健康を考えても待ったなし」と指摘し、農林水産部全体での取り組みを要請しました。

(3) また、放射性物質の除染について国の除染関係ガイドラインが示され、国の「汚染状況重点調査地域」に県内8市町が指定されました。このことを受けて岩渕県議は指定されなかった市町村でもホットスポットなど、0.23マイクロシーベルトを超える数値が出ている地域があり、その地域の県民の方から除染の相談などが寄せられていることを指摘しました。そのような際に県は、その情報・相談を丁寧に把握し、相談体制の充実を図るべきと求め、県は「地域指定の追加もありうることを含め、除染相談を充実していく」と答えました。

(4) 農林水産業の早期復興では生産力の回復を目指し、生産基盤の復旧、担い手の確保、事業継続の支援に重点的に取り組むことを求めました。また漁協などが行う、小型船や定置網などの復旧整備を進めるために漁業者の負担軽減を図るなど早期復興に取り組むことになりました。

 

経済商工観光委員会  佐 藤 詔 雄 議員

 常任委員会の選任、予算特別委員会の設置,給与関係の提案がなされ、委員会で討論,本会議で採決されました。

 12月16日予算特別委員会で代表質疑がなされ,19日・20日経済商工観光委員会が開催されました。商工業の復旧支援にむけて被災した中小製造業者が事業再開継続のため必要となる施設等の復旧を支援するための経費として中小企業施設整備復旧支援費20億円が計上されました。また、被災した商店に対し事業の再開に必要な仮設の店舗を確保するための経費として、商業活動再開支援事業費6億円を計上したほか、店舗等の復旧に要する経費として商店復旧支援事業費14億円が計上されました。さらに東日本大震災に伴う中小企業者の二重債務問題へ対応するための経費として、中小企業者二重債務対策問題事業費5億円が計上され、その後、国の第3次補正予算で措置された緊急雇用創出事業臨時特別交付金を基金に積み増しするための経費として800億円が計上されました。基金を活用し、被災地の産業復興と一体となって安定的雇用をするための経費として緊急雇用創出事業費6億3千万が提案され、あわせて執行のための条例一部改正が提案されました。

いずれも東日本大震災に伴う議案であることから,細部について質疑し,全議案に賛成し終了しました。