宮城県議会2009年2月定例会の概要




 県議会2月定例会は2月18日招集され、3月17日までの28日間開かれました。世界的な金融不安により、企業収益と雇用情勢が悪化する中で、今議会には雇用経済対策を柱とする総額1兆1235億円の09年度予算をはじめ、国の第2次補正予算に伴う県の2月補正予算など、90件の議案が提案され、全議案を可決し、閉会しました。

 このうち、09年度県予算は県職員の給料カットと県債の大幅な(42.4%)増発で何とか帳尻を合わせた形です。二年後には財政再生団体への転落の恐れがあり、県財政は一段と厳しさを増しました。

 社民党県議団は、地方財政を厳しくしたのは、04年度からの国の三位一体改革で、地方交付税が一挙に5兆1000億円も削られたこと、宮城県財政にとっては毎年約500億円もの財源が奪われてきたことを意味すること、地方経済も県民生活も疲弊しきっており、国の政策の転換を強く求めるよう知事や執行部の姿勢をただしました。

 また、本会議では社民党から本多祐一朗県議と熊谷義彦県議が一般質問を行いました。本多県議は、悪化の一途をたどる雇用問題に対する県の対策、悪質な訪問販売から高齢者の被害等を救済するための消費生活行政の拡充について質しました。また熊谷県議は、消防の広域化に伴う諸問題や住宅瑕疵担保責任の問題を追及しました。予算特別委員会では岩渕義教県議が代表質疑を行い、森林整備の積極的な整備や地域医療の充実を求めました。



一般質問  本 多 祐一朗 議員 (3/4)

                
@ 県財政運営、A 雇用対策、B 消費生活行政について、

知事の考えを質しました

(1)求職者総合支援センター開設へ  〜雇用対策

 雇用対策について、11点にわたり質問しました。この中で、年度末にかけ県内の非正規雇用労働者のうち4500人以上が、職を失い、この動きは正規労働者にも広がってきていることから、本多県議は「離職を余儀なくされた方々に対し、就職支援と生活支援をワンストップで一体的に実施する総合支援センターを設置すべき」と求めました。

 これに対し若生経済商工観光部長は「今日のような雇用環境が厳しい中にあっては必要である」と認めた上で「求職者総合センター」を設置したいと答えました。

具体的には離職者に対し、

@ 住居確保相談
A 生活資金相談
B 職業相談
C 職業訓練情報の提供
D 職業紹介

 などの一連の支援を一箇所でやるセンターとすること、ハローワークに併設または近接した場所に開設を予定し、新年度のできるだけ早い時期の開設をめざすことになりました。

(2)消費生活行政を拡充

 消費生活行政の拡充について10点にわたり質問しました。悪質な訪問販売など高齢者被害の拡大や若者の携帯・インターネット関連被害、多重債務問題、振り込め詐欺等が増加し、県消費生活センターに寄せられる相談件数は毎年1万3000件に達します。

 本多県議は、「県消費生活センターが4月から県庁1階に移転するのにあわせ、相談窓口の強化や悪質業者への規制など機能強化をはかるべき」と求めました。

 村井知事は「消費生活・文化課に新たに消費者相談専門監、警察OBによる不当取引専門指導員を配置し、苦情相談から被害救済、行政指導・処分の体制を整え、機能強化を図りたい」と答弁しました。

 また、今野環境生活部長は「多重債務や、ヤミ金融問題では税、福祉、教育の部局、県警との連絡会議を設置し庁内挙げて取り組みたい。また弁護士会や被害者団体等と連携し多重債務問題対策会議を設置して、多重債務者の生活再建に引き続き取り組みたい」と述べました。




一般質問  熊 谷 義 彦 議員 (3/4)


 今回の一般質問では、消防広域化問題、住宅瑕疵担保責任制度問題の二点について質疑を行いました。

 消防広域化についてはすでに、国の法改定を受けて、県の「推進計画」(県を三分割しての広域化計画)が策定され、合意した市町村による「広域消防運営計画」へと動き出そうとしています。私は「真に消防サービスの向上につながる体制」を求めて質疑を行いました。

(一) 推進計画に異議が出た場合の取扱い、及び自治体へのペナルティー問題
(二) 法改定は自治消防原則、地方分権の後退につながるのではないか
(三) 県内消防の「消防力整備指針」の達成状況と未達成の要因
(四) 今回「消防広域化」は国の財政支出削減からくる再編論ではないか
(五) 広域消防再編は更なる自治体合併への布石ではないか
(六) 国基準(人口三十万)を越えての県計画の理由、メリットについて
(七) 広域化再編に伴っての国の財政支援措置について
(八) 広域化に伴う消防職員の身分保障の法的、条例的根拠について

 以上の議論の中で、「今回の法改定(広域化)の中で消防職員の身分保障が法規定上明文化されておらず」大きな問題点としてあること、及び広域消防論が、地域、自治体の自発性に基づく広域化ではなく、財政論からくる広域化である疑念が強まっています。又、消防無線のデジタル化が今後の大きな課題であることも明らかとなっています。

 住宅瑕疵担保責任については、本年10月次降の物件から、責任制度が始まることを受け現場、施行主(工務店等)の間で混乱、疑問が生じていることを受け質疑を行いました。結論から言えば、理念は良しとしながらも、掛金(掛捨て保険金)が結果として、国の天下り官僚の延命策につながっており、発注者、施工主に目を向けたものではないと思われます。この問題は国会でも改定を求め、議論を深めていく必要があります。



予算総括質疑  岩 渕 義 教 議員 (3/5)

次の2点にわたり、村井知事及び関係部長に質問しました。

(1) 森林整備の積極的な展開について

(2) 地域医療の充実について

(1) 深刻な金融経済危機のもとで、特に雇用問題が深刻化するなか、地方財政への支援や雇用対策が大きな課題となっていること。また一方で地球温暖化が環境問題としてクローズアップされ、CO2を吸収・固定する森林・木材に対して県民の関心が高まってきており、強い期待が寄せられていることなどを挙げ、以下の点を質した。

@ 今後、県は、「条件不利森林公的整備緊急特別対策事業」(4年間)、「木質バイオマス利活用対策事業」「森林育成事業」などで新たな間伐・路網整備・林地残材利用事業が始まるなど事業展開に明るい兆しが見えてきていると思うがどうか。森林整備事業を加速させ、地域活性化や雇用確保につなげるべきと、知事の所見を質した。

A 20年前1441人の林業従事者も現在は、738人と減少し高齢化が進んでいる。その結果、山に関わる人が少なく、県・民間の森林整備が遅れてくるなど事業に支障が生じないのか。また、再造林事業に支障をきたしているのではないか指摘をし、現状と対策を求めた。

B 新規就業の促進や若年労働者の育成など、林業従事者の人材確保に早急に取り組むべきであること。また、林内作業、機械操作、採算性と効率性の高い作業システムなど多様な技能を次世代の担い手へ伝承することが緊急の課題であることを質した。

C そのためには、従事者を正職員化し身分を安定化させて意欲を高める必要があること。現場と事務所を同じ月給制にして一体化を図る必要があることなどを指摘しつつ、県として、就労条件改善に向けた積極的な助言と財政支援策について質した。

D 「流域管理システム」として、本県には、北部・南部の2地域に流域森林林業活性化センターを設けて、川上から川下までの一体的な連携システムがある。課題が山積みされて、その解決をするのには大変さを感じることから、県のリーダーシップが求められていることについて質した。

などの他、路網整備の進め方、森林環境税のあり方などについて取り上げた。

(2) 特に、安心・安全な出産環境の確保について質問した。国会で20年度補正予算が成立し、妊婦検診の必要回数14回分を公費負担することになったことに伴い、県当初予算6億2500万円が市町村へ公費負担を支援する経費として計上された。現在、5回分が公費負担となっているが、市町村では、助成回数を見ると14回分七ヶ宿町、10回分白石市、8回分丸森町、その他多くは5回分、3回の助成に止まっている市もある。今回、上乗せされた9回分は、県に造成される基金から2分の1を助成し、残りの2分の1は市町村への交付税で措置されます。各市町村の対応に差が生じないように、趣旨の徹底と助言を行うよう求めた。

 県保健福祉部長は、「大部分の市町村は、妊婦検診は14回を助成すると聞いている」など答えた。



文教警察委員会  佐 藤 詔 雄 議員 

蔵王自然の家の温泉修繕・改修についての質問

 国立青少年花山村自然の家が岩手・宮城内陸地震で受け入れを停止している関係もあるとは思うが、利用者数が昨年度より8500人多い4万5千人を超えています。現時点において受付状況等を見れば来年度の利用者数は本年度よりも多いと予想されている。

 蔵王自然の家は全国でも珍しい温泉付の施設でありますが、2005年に温泉くみ上げ装置が故障し、何年間も予算がないとして、ここ数年にわたり、石油ボイラーをたいて入浴させているが、ボイラー2基のうち1基は早急に修理が必要となっている。

 改修・修理に21年度予算でボイラー修理を取っているが一基分であり温泉くみ上げ装置については21年度予算計上していると聞いたが、どうかと問いただした。21年度当初予算で計上しており、早ければ夏ごろまでに改修できれば、との答えであった。