宮城県議会2006年6月定例会の概要



 6月定例県議会は6月20日召集され、7月5日までの16日間開かれました。今議会には補正予算の提案は無く、条例議案、条例外議案など37件が提案され、全議案が可決されました。

 社民党県議団は、障害者支援施設条例(109号)、宮城県県税条例の一部を改正する条例(114号)、社会福祉条例の一部を改正する条例(123号)、知的障害者施設条例の一部を改正する条例(124号)、精神障害者社会復帰施設条例の一部を改正する条例(125号)の各議案に反対しました。宮城県県税条例の一部を改正する条例は国の定率減税全廃に対応するもので、勤労者に増税を強いるものであり、高額所得者の所得税優遇をそのままにしての定率減税全廃に反対しました。他の4条例は障害者自立支援法にかかわるもので1割の利用者負担を織り込むものであるため反対しました。

 今議会では本多祐一朗県議が本会議で6月1日から施行されている新しい駐車違反摘発制度について質問し、営業車への適用緩和を求めました。警察本部長から緩和に向けた具体的な答弁を引き出しました。(詳細は別項の新聞記事参照)


 伊豆沼温泉掘削に関連する二つの請願が今議会に提出されました。伊豆沼の周辺に温泉を掘削して施設を作る目的で県に許可申請が出されていましたが、県がこれを許可したのに対して「許可取り消し」「環境保全」を求める内容です。「伊豆沼での温泉掘削許可の取り消しを求める請願」は保健福祉常任委員会に、「ラムサール条約湿地伊豆沼・内沼の環境回復と持続的な利用を可能とする法整備等を求める請願」は環境生活常任委員会にそれぞれ付託され、今議会ではともに継続審査となりました。今後社民党県議団はラムサール条約にふさわしい「伊豆沼・内沼」の環境整備を求めていきます。

 総務企画常任委員会では県出先機関の大ブロック化の方向が県から示され、議論になりました。現在県の出先機関は概ね仙南、仙台、大崎、栗原、登米、石巻、気仙沼の7ブロックであるものを、仙台、仙南以外を県北(大崎・栗原)、県東(石巻・気仙沼)に統合して全体で4ブロックにするというものです。登米をどちらに入れるかははっきりしていません。合併の進行による県機関の再編ですが、住民サービスの後退にならないか十分な検討が必要です。

 意見書では社民党県議団から各会派に提案した 「地方財政の充実・強化を求める意見書」 「違法伐採問題への対応強化を求める意見書」 の2本が採択されました。その他に「日本郵政公社の各種統廃合計画に関する意見書」「『進行性化骨性筋炎』の難病指定を求める意見書」「原油価格高騰に伴うトラック運送業者の経営安定を求める意見書」「気仙沼労働基準監督署の存続を求める意見書」「警察官の増員に関する意見書」が成立しました。

 今議会で各委員会構成が新しくなり、正副委員長が互選されました。社民党県議団では保健福祉常任委員会委員長に岩渕義教県議、総務企画常任委員会副委員長に引き続き佐藤詔雄県議が選出されました。

 今議会では熊谷義彦県議、本多祐一朗県議が一般質問に立ち、最終日の本会議で熊谷義彦県議が反対討論を行いました。内容は以下のとおりです。



一般質問  熊 谷 義 彦 議員 (6/27)

                
1) 在沖縄米海兵隊による王城寺原実弾砲撃演習の中止を求めることについて


 同演習では核・生物・化学兵器訓練の実施を含めて実質的に訓練内容が強化拡大されており、今回も機関銃などの小火器実弾射撃訓練が追加されました。演習の固定化となっている現状を批判し、米軍に中止の申し入れを行うよう求めました。
2) 富県戦略と農業、畜産振興について

 今日の米を中心とした農業の危うさを指摘し、県農業に大きな比重を占めている畜産について次の点を指摘し、改善を求めました。
・他県産肉用牛と比べて増体が劣る県産肉用牛の改善
・全国和牛能力共進会(2017年第11回)の本県誘致
・国会で議論無く通達1本で中止された家畜導入事業について
・米産牛肉輸入再々開決定の問題点

3) 伊豆沼温泉掘削問題について
 自然保護よりも法令判断優先の温泉掘削許可の撤回を強く求めました。また、公害防止協定の問題点を指摘し、「伊豆沼・内沼」の環境保全対策を一日も早く進めることを強く要望しました。
4) 障害者自立支援法について
 原則1割の利用者負担を求める同法の4月施行後にサービス利用を中止する人が県内で73名にもなっていることから、法律の問題点を指摘しました。さらに障害程度区分、応益負担、障害者年金、施設事務量の増大などの問題について知事の見解を求めました。



一般質問  本 多 祐一朗 議員 (6/29)

 質問は1)格差社会に対する知事の基本姿勢2)違法駐車取り締まり対策3)女川原子力発電所の安全対策4)広瀬川の浸水被害対策と仙台東部地区治水対策の大綱4点です。

 まず格差社会に関する質問では@国の医療制度改革法で高齢者の負担増と療養型病床が38万床から15万床減らされることになり、行き場を失う高齢者の対策A乳幼児医療費助成制度に県が一部自己負担導入を検討しているが、少子化対策に逆行していることB若者の所得格差が深刻化している中で、フリーターやニートと言われる方々への対策の充実、などを質問しました。

 また、6月1日から規制が強化された駐車違反の取締りについて、貨物営業車や公共性の高い福祉活動等への規制緩和策の必要性を質し、警察本部長から一定の緩和策が示されました。(詳細は別項の新聞記事参照)



反対討論  熊 谷 義 彦 議員 (7/5)

 障害者自立支援法の成立による応能負担から応益負担への転換によって利用者に原則1割負担が課せられることになりました。そのために必要であるにもかかわらずサービス利用を抑制する傾向が現れており、それを進めることになる109号、123号、124号、125号の各議案に反対します。

 勤労者に負担を強いる定率減税の全廃は格差拡大につながるものであり、関連する114号議案に反対します。