宮城県議会2005年9月定例会の概要



  9月定例県議会は9月6日開会し、29日までの24日間行われました。知事選の関係もあり、例年よりも若干早い日程となっています。議会冒頭の議案提案理由の説明で浅野知事は「4期目の選挙に出馬せずに、新しい知事に県政を委ねることを決断いたしました。」と自らの進退について改めて表明しました。

  今議会には総会計で74億円の補正予算をはじめ37件の議案が知事から提案され、全ての議案が可決成立しました。補正予算は中小企業経営安定資金貸付金42億円、市町村合併交付金約11億円をはじめプロ野球球団本拠地振興費、村田町竹の内産業廃棄物最終処分場の安定化対策費が主な項目です。中小企業安定資金貸付金は103億円の追加融資枠を設定するためのものであり、プロ野球球団本拠地振興費は球場隣接地(現テニスコート)への屋内運動場の建設に伴うテニスコートの移転整備費の一部を負担するものです。条例議案では仙台市青葉区川内の県スポーツセンターの廃止条例、産業廃棄物の処理の適正化に関する条例等が提案されました。とくに産業廃棄物の処理の適正化に関する条例は、村田町竹の内産業廃棄物最終処分場における不適正処理に対して行政が適切に対処できなかったという反省のもとに、法律の不十分なところを補う目的を持って制定されました。

  今議会の代表質問で社民党県議団の岩渕義教会長は、8.16宮城地震における女川原子力発電所の自動停止問題を取り上げました。岩渕会長は「原発の耐震設計指針は、『最強地震』と『限界地震』による二つの設計値地震動を想定しており、建物・重要施設の構造の土台となるが、一昨年と今年の地震によって、女川原発の耐震指針と国の安全審査の信頼性は土台から崩れている。これを期に、女川原発の耐震設計を見直すべきと思うがどうか。また、少なくとも耐震性を強化すると判断すべきと思うがどうか。」と迫りました。それに対して知事は「今回の地震で基準地振動を超えたことについては、国としても重く受け止め、東北電力株式会社に対し詳細な調査を指示しております。県といたしましても、これらの調査結果や国の評価を踏まえ、女川原子力発電所の耐震設計に問題があれば、国及び東北電力株式会社に、早急に必要な対策を講ずるよう働きかけていく考えでおります。」と述べましたが、国、東北電力の検討待ちであり、県としての安全に対する積極的な姿勢に不十分さがあることを指摘せざるを得ません。

  村田町竹の内地区産業廃棄物最終処分場の不適正処理対策では、今議会で安定化対策の予算が可決されましたが、所管の県議会環境生活常任委員会(本多祐一朗委員長・社民党県議団)は次のような付帯意見を決議しました。「村田町竹の内地区産業廃棄物最終処分場の安定化対策については、次の3点に十分留意の上実施すること。なお、事業の効果が得られない場合には、新たな抜本対策も含め、早急に対策の見直しを検討すること。1.具体的な計画の策定及び設計においては、町及び住民と十分協議し、情報を開示すること。2.モニタリング調査を継続し、その内容を町及び住民に公開すること。3.住民の健康について、引き続き専門家による健康相談を実施すること。」今回の安定化対策で対応済みとしてはならないことを明確にしました。

  県警捜査報奨費問題では、文教警察常任委員会で社民党県議団の岸田県議が「会計検査院には氏名等をノーマスキング(隠さないで)見せるというが捜査協力者に了解を取っているのか、そうでなければ『協力者の了解を取っていないので監査委員の見せられない』と言っていることと矛盾する」と指摘しました。近藤県警本部長は「会計検査院に見せるということの了解を取っていない。歴史的に積み上げてきたものだが、来年度からは監査委員と同様に会計検査院に見せることも了解を取る。」と答えました。

  社民党県議団は、連合宮城の要請を受け「個人所得税における各種控除の見直しについて慎重な検討を求める意見書」を会派間協議に提案し、全会一致で採択されました。



代表質問  岩 渕 義 教 議員 (9/14)

                
財政再建推進プログラム改定に向けた基本方針について
  この基本方針の中で、歳出抑制策のひとつに事務事業の見直しで300億円削減するとしているが、県民生活に直接影響を与え、政策判断が求められる重要な分野である。政策の緊急度・重要性を踏まえた判断を徹底するとしているが、地域福祉の充実や医師確保等の課題がある福祉・医療の充実、環境立県みやぎを目指す環境分野、県独自の施策展開をを目指す教育分野、震災や災害対策など県民の安全安心の分野における施策を後退させてはならないと思うがどうか。
震災と女川原発の運転再開問題について
 ・震災対策における体制と情報確保について
 ・女川原発の耐震安全性について
 ・地震計記録データの情報公開について
人事委員会の勧告について
三本木用地の利活用策について
・総合リハビリテーションの進捗について
・残任期間での対応について


一般質問  佐々木 ひろし 議員 (9/15)

2004年度農業白書の検証について

  白書では「食と農の距離」の拡大、担い手不足等、農業の土台が揺らいでいる現状を指摘し、農政改革に向けた理解と協力を求めている。また、食の安全・安心に対する消費者の関心が高まる中で、主婦の半数以上が値段より安全性を重視し購入しているとする一方、食料自給率は6年連続で40%に留まっており、自給率向上を目指して地産地消や食育に取り組むことが必要としている。県では、地産地消や食育についての計画と推進体制をどのように考えているか。

その他の各質問項目

・食料自給率の向上について
・担い手が主役の農業について
・介護保険法の改正について
・新予防給付の報酬単価等について
・新予防給付事業所指定等について
・地域包括支援センターの受託について
・障害者施設での虐待について
・障害者自立支援法案の考え方について
・地域在宅生活支援の取り組みについて
・新たな生活の場のかくほについて
・市町村のサービス提供体制について



予算総括質疑  岸 田 清 実 議員 (9/22)

学校安全体制整備推進費にかかわる取り組みについて

  大阪での池田小学校児童殺傷事件をはじめ学校内外でのこどもをめぐる痛ましい事件があとを絶たない中で、ボランティアの力を活用し、その取り組みを促進させることは評価する。モデル地区だけではなく、全県的にこの種の取り組みについて調査するとともに、活動交流などの実施により、いっそうの強化が図られるべきと思うがどうか。

学校の安全と地域への開放について
県立こども病院の独立行政法人化について

 ・評価委員会と県の監査はそれぞれどのような役割か。
 ・物品購入、役務の提供にかかわる契約の透明性、公正性の確保について